人は実に敏感な生き物です。気温が数度違うだけで「寒い、凍えそうだ」といったり「暑い、熱中症になる」といいます。私たちの住んでいる「地球」は、奇跡的な太陽との距離に恵まれた星ですが、それは一定ではありません。また、「星」は球形であり、地球も多分にもれず球形であるため、その日照範囲や時間などは地域によって差があります。太陽との距離が年間で一定ではないこと、そして球形であることが、私たちの地球に実にさまざまな状態をもたらします。そして私たちの暮らす区に、「日本」は明確な「四季」に恵まれた地域です。春夏秋冬、私たちはずっと昔から年間を通じて推移する「四季」と暮らしてきました。地域が違えば、同じ地球上であっても気候は大きく変わります。この日本は地球上でももっともバランスの取れた「四季」が巡る地域なのです。

私たちはとても敏感で、さらに「気候」に対して非常に生活を左右されます。快適な春と秋を除いて、ほぼ年間の半分近くを「空調機器」を使用して暮らします。それは「過ごしやすい気温」が限られているためです。私たちは「哺乳類」です。「恒温動物」です。そのため、内なる体温と外気温のバランスがとれていなければ「寒い」だとか「暑い」という感覚を覚えるのです。

そして、私たちが影響を受けるのは「気温」だけではありません。実は空気はその中に「水分」を含んでいます。その水分の量は「湿度」として計測できるものです。私たちは人としての活動の中でこの「湿度」も感覚的に捉えることができます。そして、その湿度は高すぎても低すぎてもいけないのです。私たち人間はとても繊細です。少し気候が変わるだけで体調は著しく変わります。この「湿度」も、私たちが快適に暮らすためにはバランスを整えておく必要があるのです。

湿度は「気温」と共にその「許容量」を変動させます。それは気温が高ければ多く、気温が低ければ少なくなります。そして私たちの暮らす日本では、その湿度は年に一度明確に高くなり、年に一度明確に低くなります。

湿度が高くなるのは「梅雨」です。気温も上昇し、空気が含める「湿気」の量は著しく高い状態です。その状態に、「梅雨前線」がもたらした湿潤な空気が流れ込みます。高気温、高湿度であれば私たちは「不快」だと感じます。それはときには「不快指数」という指標で表現されます。不快指数が高いと、文字通り「不快」になるのです。気温が高く、湿度も高いと、感覚としては「蒸し蒸しする」のです。かいた汗は乾かず、そして汗が引かないまま次の汗がとめどなく溢れてきます。そのような状態では当然「不快」なはずです。このような状態を打破するために、私たちは部屋などで「除湿」します。そうすることで少しでも過ごしやすい状態にしようと考えてのことです。その高湿度の状態は、梅雨明けと共にやがて収まります。そのあとは「カラッとした」夏がやってくるのです。明らかに「不快だ」と感じるような高湿度、高気温の季節は日本ではこの梅雨だけです。

そして季節が巡って秋になると、やがて空気中の湿気が今度はどんどん少なくなります。ある一定ラインまではそれも「快適だ」と感じるのですが、さらに「乾燥」すると今度は「乾きすぎている」と感じることになります。私たちの体は「肌」から常に蒸散しています。そのスピードがあがってしまい、肌が乾燥した状態になってしまいます。そして、大気の乾燥が進むと「火事」が起きやすくなります。その乾燥状態は冬になるにつれ、さらに激しくなります。空気が乾燥すると、風邪などを引き起こすウイルスが活性化し、体調を崩す人がたくさん現れます。

そんな乾燥状態を打破するために用いるのが、「加湿器」です。秋から冬にかけては明らかに寒く、明らかに乾燥しています。健康を保つためにも、居住空間の温度を上げ、湿度を上げることは私たちにとっては必要不可欠なことになっています。乾燥は私たち人間の「大敵」です。梅雨の高湿度状態と比べると、秋から冬にかけての乾燥状態は長くつづきます。一年間の半分は、そのような状態であるといっていいでしょう。それを乗り越えるためには、適切な「加湿」が必要なのです。

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