体は常に水分を失っている
私たちの体を構成するもっとも大切な要素が「水」です。私たちは潤いなしには生きられないのです。私たちの細胞を支えるのも水分であり、それは体の代謝とともに常に入れ替わっています。私たちの体は常に新しい細胞を作りながら、古い細胞を廃棄しています。それが「新陳代謝」です。新陳代謝を繰り返しながら私たちの体は常に生まれ変わっているのです。そのプロセスの中で体の水分も入れ替わっています。つまり、新しい水分を補給しなければ、体は水分を失っていく一方なのです。
私たちが生きていくためには常に「水分」が必要です。その水分は常に体から自然に失われています。そして、自然にはそれは補給されないのですから、自ら進んで水分を摂るしかないのです。それは人間という生物として生きていくためには必要不可欠なことです。周囲の大気が「乾燥」してしまうと、私たちの体から失われる水分の量は多くなります。正確には、乾燥状態でなければ皮膚の表面に残ってくれていたはずの水分、つまり「潤い」が、急速に蒸発してしまいます。そのような状態が続くと、私たちは「乾燥しているな」という感覚を覚えます。伴って外気に触れる皮膚も潤いをなくし、皮膚が乾いた状態になってしまいます。
そのような状態は潤いを必要とする私たちにとっては健全な状態ではありません。肌自体が濡れていなくても、乾燥した外気にさらされた肌はすぐに水分を失います。結果、肌が「ガサガサ」になってしまったり、唇などがひび割れてしまうこともあります。それらの症状はまぎれもなく乾燥からもたらされるもので、潤いを補給しなければ改善することはありません。
また、外気に触れるのは肌だけではありません。呼吸器系統は絶え間なく外気を吸引しています。乾燥した空気を絶え間なく吸い込んでいることになるのです。私たちの口腔内から肺にかけては「粘膜」でおおわれています。粘膜の主成分も水分ですから、それらが乾くことで粘膜が薄くなってしまうことになります。そこに雑菌や細菌、ウイルスなどがつけこむと、疾病の原因になってしまうことになります。
私たちは常に水分を必要としていますが、常に水分を失っています。冬の乾燥状態では汗をかくわけではないので、なかなか自覚できないのですが、寒くて乾燥しているからこそ、体の中と外に水分を補給してあげる必要があります。水仕事による手のあかぎれも、冬に目立ちます。それも乾燥が悪化させているものだからです。体の中ではなく、外側での症状が顕著に表れる乾燥による障害は、命にかかわるような重大なものではありませんが、長引く不快な症状を招きます。そして、それらはストレスになり、私たちの生活の端々で影響を与えるのです。それらの症状を緩和したり改善するためには、そもそも触れ合う空気に潤いが必要です。空気に潤いを与えるためには、最適な加湿器を最適な方法で使用するのが一番です。
空気は暖めれば含める水分の限界量を多くします。冷やせばそれは少なくなります。そもそも気温が低い冬は、空気が含める水分の量が少ないのです。その状態で、いかに自分の過ごす部屋の中の空気に潤いを与えるかということがもっとも重要になるのではないでしょうか。